万葉集巻第十三 三〇六二 忘れ草垣もしみみに植ゑたれど醜の醜草なほ恋ひにけり

 

 

意味  忘れ草を垣根にぎっしりと植えてはみたけれど、

全く役立たずの草で一層恋しい事だった。

 

 

 

忘れ草とは、甘草の事で、この花には悲しみを忘れるという言い伝えが

あるそうです。その、悲しみを忘れるという忘れ草を植えてみても、

恋を忘れる事ができないという、苦しくせつない気持ちが伝わってきます。